本記事では、
- 独学で宅建に合格するまでの過程を知りたい!
- 合格者はどんなことを考えていたの?
といった疑問に対し、以下のことをお伝えしていきます。
- 宅建を受験する前のスペック
- 宅建の勉強に使った教材
- 勉強期間とスケジュール管理
- 合格までに取り組んだこと・戦略
- 試験結果と合格できた要因
- これから宅建を受験する方へのアドバイス
- 宅建を合格してみての感想
最後までお読みいただくことで、宅建に合格するための考え方やヒントが見つかると思います。
ぜひ、ご一読ください!
宅建を受験する前のスペックときっかけ
まずはボク自身について、受験前のスペックを紹介します。
- 受験当時の年齢・学歴・職歴
- 宅建の受験回数
- 2回目の受験を決めたきっかけ
受験当時の年齢・学歴・職歴
当時のスペックは以下です。
年齢 | 26歳 |
学歴 | 高卒 |
仕事 | Web広告運用コンサル |
陸上自衛隊で3年ほど働いていたこともありますが、Web広告運用をするまでは、3ヶ月だけ不動産の賃貸仲介をやったり、キャバクラのボーイをやったりと仕事を転々としていました。
職歴を全て書くと、履歴書が1枚では収まりません!笑
宅建の受験回数
実は、宅建を受けるのは2回目です。
1回目は、自衛隊を辞めて不動産の賃貸仲介営業として働いていたときでしたが、まともに過去問も解けず、記念受験で終わります。
不動産業界に意気揚々と転職したものの、激務とストレスにより、3ヶ月目には入院生活をすることになったからです。
残念ながら、1回目はほとんど勉強できませんでした。
2回目の受験を決めたきっかけ
1回目は残念な結果に終わりましたが、宅建自体は自分の可能性を広げてくれる資格だと考えていたので、いつか欲しいとは思っていました。
そして、その「いつか」は1回目の受験から5年後の2021年5月。
引越しのための部屋探しをしていたときに、息をするように「ウソ」を言う営業マンと会ったことがきっかけです。
不動産業界は、営業成績のためにお客さまのことを考えない人もいるので、宅建を取ることでボク自身が賃貸仲介をできるようにしたい想いが再燃しました。
宅建の勉強に使った教材
ボクがメインに使った教材は4つです。
教材名 | 使い方 |
---|---|
テキスト | 知識を補完する |
分野別問題集 | 基礎を学ぶ |
年度別問題集 | 知識を広げる |
過去問アプリ | 苦手分野の対策 |
基本的には、TACの「わかって合格るシリーズ」を使い、テキストは予備として「みんなが欲しかった宅建の教科書」も用意していました。
テキストが2冊あると、異なる角度から解説されてたりするので理解も深まります。
他にも、勉強時間を記録するために使っていたアプリなどもあります。
詳しくは「【本当に必要なものはなに?】宅建を独学合格したときに使った教材を紹介」の記事で紹介しているので、参考にしてみてください。
勉強期間とスケジュール管理
ボクが実際に勉強した期間は6月末から10月までの4ヶ月弱ほどです。
合格するために必要な勉強量として、
- 勉強時間は300-400時間
- 分野別問題集を2周する
- 年度別過去問題集12年分を最低3周する
を目安にし、1日3-4時間勉強する計画を考えていました。
具体的な勉強スケジュール
ボクの勉強スケジュールは、具体的には以下のような感じです。
勉強内容の内訳 | 勉強時間 |
---|---|
基礎作り(分野別過去問題集) | 約90時間 |
知識を広げる(年度別過去問題集) | 約120時間 |
苦手分野・基礎の復習(分野別過去問題集+アプリ) | 約110時間 |
合計 | 約320時間 |
各月ごとの詳しい勉強内容は次の項目で紹介しています。
7月・8月
7月と8月は分野別問題集で基礎を学ぶ期間でした。
1ヶ月かけて問題集を1周できるように、1日の勉強量は解くページ数で決めていましたね。
調子が良いときは、計画よりも前倒しで勉強を進めることを意識していました。
ちなみに、1日あたりの勉強時間は短いときで2時間、長いときで4時間ほどです。
暑い時期だったので、朝に勉強したり、涼しい図書館へ移動して勉強をしていました。
9月
年度別過去問題12年分を3周するため、1日に1年度分を解き、2週間で年度別問題集を1周するスケジュールを立てていました。
2周目以降は問題を解く時間と復習する時間が短くなるので、追加で苦手対策をしています。
イメージとしては、以下のような感じです。
1周目 | 年度別問題集 |
2周目 | 年度別問題集+苦手分野対策 |
3周目 | 年度別問題集+苦手分野対策+基本の復習 |
この時期は、1日あたりの勉強時間は4-6時間ほど。
手元にある問題集(年度別問題集と分野別問題集)は完璧な状態に近づけるように意識していました。
涼しいときは、問題集を持って河原や公園へ行き、苦手分野の対策をしてましたね。
白鳥やカモがいる公園や、人の少ない川原がお気に入りの勉強場所です。
模試について
8月末に1回目の模試を受け、点数的には50点中33点と手ごたえを感じることができたと思っていましたが、順位は中の下。
基礎しか勉強していないとはいえ、下から数えたほうが早いことには少し焦りました。
とはいえ、順位が分かったことでもっと力をつける必要があることに気がつけたので、9月からはアクセルを踏むことができました。
10月に2回目の模試も受けましたが、点数は50点中39点を取り、合格判定もA。
1回目からの成長を感じることができたので、受けて良かったと感じています。
【合格者が解説】宅建を独学する人は模試を受けよう合格までに取り組んだこと・戦略
ボクが宅建のために行った対策は、基本的には1冊の過去問を徹底的にやりこむだけでした。
なぜかというと、過去問10年分を完璧にできれば合格できると言われていたからです。
勉強を始めたころは過去問だけで対策できるのか、不安が少しありました。
しかし、年度別の過去問を1周するころには、どのように問題が構成されているかが分かったので、問題構成が大きく変わらない限りは十分に合格を狙えると感じていましたね。
合格の確率を高めるため、過去問12年分を完璧にする意識で勉強してました!
実際、点数には余裕を持って合格できたので、1冊の過去問を徹底的にやりこむのは、戦略としては正解の1つだと感じています。
理解を意識した勉強方法については、「【徹底解説】宅建に独学で合格した勉強方法を紹介!【過去問を使い倒せ】」の記事で詳しく紹介しているので参考にしてみてください。
試験結果と合格できた要因
試験の結果は、自己採点では50点中39点。
合格の基準点が34点のため、プラス5点と余裕を持てたのはとても嬉しかったです。
ほとんど過去問を使った勉強だけでしたが、合格できた要因は3つあると考えています。
- 「理解」を意識した勉強
- 苦手分野の管理・対策
- 模試で自分の順位を確認したこと
もう少し詳しく解説します。
「理解」を意識した勉強
過去問だけで合格できた1番の要因が「理解」を意識して勉強したことだと感じています。
近年の宅建試験では個数問題が増えてると言われますが、2021年10月の試験でもしっかりと得点源にできているからです。
個数問題は単純な消去法だけでは対応できませんが、理解を意識していたおかげで6問中5問を正解できました。
また、理解度が高い自信もあったので、個数問題以外もある程度自信を持って解答できていたと思います。
苦手分野の管理・対策
どの分野を重点的に対策するかを効率的に選べたことも合格につながったと考えています。
苦手と感じる分野があったとしても、出題頻度が高くない問題に時間を使うのはもったいないからです。
対策するべき分野を絞って勉強できたことで効率の良い勉強ができました。
苦手分野の選定の流れは、以下のとおりです。
- 年度別問題集の結果をエクセルで管理する
- ①を集計して間違う回数が多い分野(つまり、出題頻度も高い)を見つける
- ②で見つけた苦手分野を間違う頻度の高い順に対策する
科目ではなく、分野で対策することで、確実に1点を積み増す勉強をしていました。
- 民法
- 法令上の制限
- 税金
- 宅建業法
- 不動産登記法
- 建築基準法
- 不動産取得税
- 8種制限
模試で自分の順位を確認したこと
独学していたときに、勉強の指針となったのが模試です。
宅建の試験は相対評価なので、上位15-18%ほどに入れば合格することができます。
しかし、自分がどれほどの順位にいるのかを知らないと、努力している方向やペースが合っているのかも分かりません。
模試を受ければ単純に点数だけでなく順位を確認することができるので、勉強ペースを見直すことができます。
自分のなかでは完璧に理解できていると思っても、大切なのは周りと比べた結果です。
ボクは模試を受けたことで勉強ペースを見直すことができたので、合格への寄与度はやはり大きいですね。
これから宅建を受験する方へのアドバイス
ちょっと上から目線に感じてしまったら申し訳ないですが、「これだけは!」ということを3つだけお伝えしようと思います。
- メモをためらわない
- 選択肢を解く
- 集中できる環境を作る
メモをためらわない
過去問やテキストは、気になることがあったら積極的にメモをしていきましょう。
例えば、用語に関する補足の説明や、関連しているテキストのページ数などです。
2周目、3周目と問題を解くときに、メモがあれば周辺知識の復習をすることができますし、テキストのページを探す手間や時間も省略できます。
実は、ボクは勉強を始めてすぐのころはキレイに使ってメルカリで売ろうかと思っていました。
しかし、過去問の2周目を解くときにテキストのページを探すのに時間がかかりすぎて、もったいない時間を過ごしたと強く感じています。
同じようなことをして時間をロスしないように、気がついたことは積極的にメモするようにしてみてください。
選択肢を解く
2つめのアドバイスは「選択肢を解く」です。
すでに何回もお伝えしてきてますが、宅建の過去問演習で重要なのは「理解して解けること」です。
宅建は4肢択一の試験なので、ぶっちゃけ消去法で正解を導き出すこともできます。
しかし、それでは本当に理解できているとは言えません。
選択肢1つ1つに対して正確に〇or×と解答できたうえで選択肢を選べれば、理解できていると言えますし、本番では消去法での正解率も上がると思います。
ぜひ「選択肢を解く意識」を忘れずに、また本番までは消去法を封印して勉強に取り組んでみてください。
集中できる環境を作る
7月から9月にかけてはかなり暑くなり、集中力もやる気もそがれてしまうこともあります。
そんなときは、快適に勉強できる環境を作ることも大切です。
ボクは、
- 早朝の涼しい時間に勉強する
- 日中はエアコンを入れる
- 涼しい図書館に移動する
といった方法で勉強する環境を整えていました。
働きながら勉強する場合、限られた時間を効率的に勉強していく必要があると思うので、ぜひ集中して取り組める環境作りも意識してみてください。
宅建を合格してみての感想
試験会場は大正大学だったのですが、同じ会場には数百人いたと思います。
そのなかで合格した人の1人だと思うと、自信にもつながりましたね。
あと、合格を知ってからは、宅建を活かした実務を経験したいと思って宅建ジョブエージェントにも登録してみましたが、将来性も感じました。
営業職以外でも、未経験から400-500万は全然狙えるということなので、気を楽に持ちながら年収アップもかなり期待できると感じています。
不動産業を開業できる未来もあるので、選択肢が広がったことはとても嬉しいです。
国家資格のなかでは相対的に簡単に見える資格でもありますが、ちゃんと勉強をする必要はあると感じた資格でした。
ちゃんと勉強は必要ですが、見返りも大きいです
独学合格体験記のまとめ:宅建を取って未来を拓こう!
本記事では、宅建を独学した筆者の経験を合格体験記としてまとめました。
- 宅建を受験する前のスペック
- 宅建の勉強に使った教材
- 勉強期間とスケジュール管理
- 合格までに取り組んだこと・戦略
- 試験結果と合格できた要因
- これから宅建を受験する方へのアドバイス
- 宅建を合格してみての感想
宅建に合格すると、たくさんの選択肢を選べるようにもなります。
勉強方法に関しては、独学・スクール・通信講座、なんでも良いです。
ただ、あきらめず、いまやれることに集中して取り組んでいきましょう!
あなたが宅建に合格することを願っています。
最後までお読みいただきありがとうございました!